教員採用試験における個人面接の一般的な流れを一つひとつ順を追って解説します。シミュレーションの際の参考にしてください。
step.1 入室前
いよいよ面接本番です。受験者は面接会場前の廊下に待機。試験官の指示のもと、順番に面接会場に入ります。
step.2 入室
受験会場に入室後、名前と受験番号を申告します。滑舌良く、はっきりした口調で話しましょう。
着席はスムーズに。日頃の所作が出やすいところでもありますので、おざなりにすることなく、練習しておきましょう。
着席したら、男性は両拳をももの上、足は腰幅程度に開きます。
女性は、足を閉じて、両手を軽く重ね合わせももの上に置き、背筋を伸ばして座りましょう。
ここで第一印象が決まってしまいますよ。。
step3. 本題前の質問
本題に入る前に試験官からウォーミングアップ的な質問がされます。受験者には早く緊張をときほぐし、一刻も早く本来の持ち味を出してほしいからです。
導入時に聞かれる主な質問内容は、
・昨晩はよく眠れましたか。
・緊張していますか。
・今朝は何時に起きましたか。
・家族構成は。
という内容。
難しい質問はされませんので、過度な心配は必要ないでしょう。
その場の空気に慣れる時間と考えれば問題ありません。
込み入ったことは考えずに、敬語(丁寧語、謙譲語)に気をつけて、明快に落ち着いて答えましょう。
3.本題
面接の核心部分です。主な質問内容は、以下の通り。
・併願状況
・受験する自治体について
・自分について
・学生生活・社会経験など
・教育問題
・子供/生徒への対応
・志願票・面接書類の記載事項について
志望動機
教員採用試験における志望動機は2つあります。
です。
前者はいうまでもありませんが、試験官は、特に他県在住の受験者が、住んだこともない見知らぬ県でなぜ教員なりたいのかという部分を知りたいわけです。
試験官が納得するような志望理由をまとめておきましょう。
受験する自治体について
受験する自治体の教育の特色や教育施策についての概要をしっかりと把握しておきます。
出題頻度の高い質問ですから、覚えて置いてくださいね。
併願状況
他県との併願については、正直に答えるべきだと思います。
なぜなら、私が思うに、正直に答える以外に試験官を納得させられる良い回答が思い浮かばなかったからです。
試験官は、受験者の併願は当然と思っています。ですから、受験する自治体が「〇〇県のみです」と言い切ってしまうのは、逆に怪しまれてしまいますよ。
また、
のように、困ってしまう質問もありますね。
答えの一例をご紹介します。
みなさんも、ご自身の正直な気持ちでまとめてみてください。
自分について
受験者の長所や短所や余暇の過ごし方、興味関心があることについてを尋ねられます。
教育に活かされそうなストロングポイントがあれば、まとめておくと良いでしょう。
学生生活・社会経験など
主に入部していた部活、教育実習、ボランティア活動、講師経験、民間企業での経験を、教育活動へどのように生かすことができるのかが試験官の知りたいところでしょう。
掘り下げて聞かれる部分でもありますので、自分を採用校がどのようなメリットをもたらすのか、採用校でどんなことをしたいのかを存分に伝えてください。
教育問題
学校が抱えている問題について自分の考えを述べることができるようにします。
いじめ、不登校、体罰、日本語指導が必要な子供/生徒の増加、英語教育など、現代の学校には問題が山積みです。
子供/生徒/保護者への対応
学校内で子供や生徒が起こす問題に対する手立てを回答します。、
例えば、
・じっと座っていられない子供に対してどう対応するか。
・教室を飛び出してしまう子供をどうするか。
などです。
保護者からのクレームにどう対応するかなどの質問もあります。
志願票・面接書類の記載内容について
提出物の内容を確認されます。虚偽は絶対にダメです。
step4.退室
試験官の指示に従い、終了です。
面接会場をあとにしても、決して気を抜かずにその後の指示に従ってください。
試験官は、受験者をふるいにかけて落とすことを目的に面接しているのではありません。受験者本来の良さを知り、どの辺りが教育者に向いているのか、どのようにその能力を教育に注いでいくのかを見極めたいと思っています。
個人面接の全体像を把握して、成功イメージを持ちながら、面接対策の練習にはげんでください。