高知県教育委員会は、2020年に実施された教員採用試験における合格者の1部を、2021年1月より正規教員として採用しています。
採用時期が早まり正規教員へ
今回、2021年1月より高知県内の公立学校に前倒し採用されたのは、以前より同県内の小中学校に勤務されていた臨時任用教員15名。
これまで任用されていた学校に正規教員として引き続き勤務することになりました。
本来ですと、新採用者は年度始めの4月1日付で採用となりますが、上記の先生方に限っては、通常より3ヶ月早い採用となりました。
高知県教委が前倒し採用した理由
高知県の教員採用試験における深刻な問題と言えば、合格者における辞退者数が多い点です。
教員採用試験合格者の採用までの流れは、教員採用試験合格→教員候補者名簿に登載→配属校決定となっておりますが、校種によっては合格発表後に相当数の辞退者が出ており、同自治体としては新年度を迎える前に人材確保が急務となっているのです。
高知県では1月からの採用を今後も続けていくとのこと。
対象者は、教員候補者名簿に登載されている合格者の中の教員免許を所持している方となっています。(つまり、教員免許所持が見込みの方は対象外)
採用される側のメリット
人手不足解消のための今回の取り組みですが、学校側にメリットがあるだけではなく、実は採用される方にも大きなメリット(待遇面)があります。
1月から採用されることで、正規教員としての初年度の賞与が満額出ることになるからです。
4月からの採用ですと、1月採用の方よりも勤続年数(期間)が単純に短いので、賞与に当然のことながら差が出ます。
よって、今回の高知県で臨時任用教員をしていた方々のように、臨時任用教員を経て正規教員になる場合は特に、3月末の任期終了を待ってから4月から正規採用となるより、1月から正規になった方が当然良いわけです。
今回の高知県の取り組みが他の自治体にも広がっていくといいですね。