学校の先生になりたいと思っている高校生・中学生にメッセージ・アドバイスです。
先生になりたいと思っている君へ
高校生から先生を目指している皆さんへ、先生へなるためのアドバイスをさせて頂きます。
先生になるために、特別に高校生のうちにしておくことは、はっきり言ってあまりありません。
とにかく、高校生として精一杯、高校生活を楽しんでください。
それが私が考える一番のアドバイスです。
学校行事、クラス単位のイベントなどで、助け合いの精神や協調性を養ってください。
勉強を通して、集中力、好奇心、考える力、そして確かな学力を育んでください。
友達、先輩、先生たちとの会話を大切にして、人間関係を深めていって下さい。
部活を通して、諦めないことや続けることの大切さ、チームの大切さなどを実感してください。
とにかく、勉強に、部活に、学校行事に、遊びに、恋愛に、なんでも一生懸命になって取り組むことが大切だと思います。「人」の中で生活することが重要だと思うんです。
教師という仕事は最初から最後まで、「人」の中で行われます。
それを考えて、高校生活は、高校生として思いっきり楽しんでください。
もっと具体的なアドバイスは下に書きますから、そちらも読んでくださいね。
また、保護者の方、学校の色々な先生にも相談して、色々な角度からアドバイスをもらうとよいと思います。
先生になるための条件
先生になるために最低限必要なものは、
まず、子どもを個人として尊重する態度、そして教科への深い造詣です。
子どもが嫌いな先生はいませんし、いくら子どもが好きでも、自分が教える教科に魅力を感じることができなければ、そんな先生から教えられる子どももかわいそうですし、何より本人がキツイです。
高校生の皆さんは、もしかしたら意外に思われるかも知れませんが、先生はその教科の勉強をし続けています。
私なんか、高校生の時よりよっぽど勉強していますよ(汗)。
だからこそ、教科が好きじゃないとダメなんです。
国語なら国語の持つ楽しさや魅力を120パーセント伝えられる教師じゃないとだめなんです。
高校生のうちは、好きな教科を見つけて、一生懸命勉強してください。(しないと後で後悔します。)
そして、良い先生のいる、カリキュラムが整っている大学(教職課程のある)を選べば良いと思います。
(小学校の教員を目指すなら、教育学部へ行く必要がありますね。)
また、よく大学の話を相談に受けますが、東大だろうが、あまり知られていない私立大学だろうが、教育公務員になるためには(県や市からお給料をもらう先生)、関係ありません。
なぜなら、教員採用試験にはそういった観点は無いからです。出身大学に応じて10点プラス、などは一切無いです。
しかし、今は一生懸命勉強して、いい環境の大学へ通った方が、断然いいと思います。
(受験勉強で一生懸命やった経験が、先生になったときに生きてきますよ!)
そういう大学には、志が高い生徒さんが集まると思いますし、熱心な教授も多いのではないでしょうか。
とにかく、今持てる力は出し切って下さい。大学受験でも同じです。
一方、私立学校の教員は、出身大学が採用の基準の一つになることは当然あります。
やはり偏差値の高い大学へ合格した=努力が出来る と考えられるのでしょうね。
かといって、それが教員が持つべき素質のトップにくることはありませんが。
先生だけが職業ではない。色々な可能性も考えて
もし可能であれば、他の仕事も視野に入れられるくらい、ニュートラルな状態で進路を考えてください。
「私には教師しかない!」 今、そう思えることは立派なのですが、あなたには無限の可能性があります。
その可能性の中に教師という職業があって、それは年を重ねていくごとに、大きくなったり、小さくなったりします。
大きくなった人は教師の道を歩むのでしょう。小さくなった人は他の道に自分の生きがいを見いだしたのでしょう。
また、教師という仕事は、教師になるための年齢制限がありません。30からでも40からでも転職できるのです。
新卒で、旅行会社に入り、7年間働いた後、採用試験を受けたっていいんです。
その旅行会社で得たものがあれば、採用試験で合格できます。
教育委員会は色々な経験や知識を持っている社会人への門戸を広く開いています。
その証拠に、神奈川など、いくつかの自治体では、社会人特別選考といって、民間で5年以上働いていた人に関しては筆記試験を免除するなどの処置が取られています。
逆に新卒で教師になってから他の職につくパターンはどうでしょう。
はっきり言いますと、とても難しいです。よっぽどの人間的魅力、コミュニケーション力、経験がないと、他業種への転職は難しいです。
転職の際、「前業種=教師」で有利になるのは学習塾くらいでしょう。
上記の事実を踏まえて、進路を考えてください。
新卒で教師になるのと、他業種に就いてから、教師になること、どちらが良いのか、それは誰にも決められません。
私は後者でしたが、それでも、どちらがいいとは言えません。
繰り返しになりますが、高校生活はたくさんの「人」の中で生活してください。
人づきあいが苦手な人は絶対に先生に向いていませんから。
今の段階で、人付き合いに不安のある人は他業種を薦めざるを得ません。
でも、その仕事を通して、人付き合い、コミュニケーションの喜びを学び、身につけられれば、遠回りになりますが教師になれます。
人づきあい、特に子どもとのつき合いに何かを見いだせる人が教師になろうと思うのではないでしょうか。
その何かを見いだすタイミングは人それぞれ。
だから「人」の中で多くの体験を持つことが進路を決定する近道だと思います。