教員を志望する理由、先生のやりがいは何でしょうか。また、教員採用試験の対策について、基本的な考え方も紹介しています。
教員志望者が減る中、それでも教員を目指す理由
今の時代、先生になるということは、決して簡単なことではないと思います。
昨今の学級崩壊、モンスターペアレント、いじめ、不登校、生徒の問題行動などに対して、教師は毅然と対応していかなければなりません。
インターネットの発達により、生徒指導の難しさも増しています。
私も非常勤講師や臨任をしていて、心が折れそうになる事も学校生活では起きました。
それでも、生徒から「のん先生、こんにちは!」とあいさつされるだけで、その一言で、生徒から元気を貰えたのです。
学校では本当に色々なことを経験できます。
つくづく有り難い仕事だなと感じるんです。
教師という職業は、本気でぶつかっていけば、本当に素晴らしい仕事です。
いや、本気になって子どもと向き合っていかなければ、いくら免許をもっていても、試験に合格しても「教師」ではないと思います。
生徒たちが「生きがい」を見つけるのを教師は応援します。それが教師の生きがいだと思います。
とある研修会で、「教師は生徒の自己実現を通して、自らの自己実現を達成する」と聞き、とても心強く感じました。
講師をしながら、先生になることへのモチベーションを高め続けられたのは、一重に生徒や先輩の先生方、そして家族のおかげでした。
教員志望の皆さんに私が学んだことを少しでも伝えられたらと思ってこのサイトを作っています。
2次試験に落ちた時の自分と、翌年受かった時の自分の違いは火を見るより明らかでした。
教師を目指して教員採用試験を受けた中で、私が感じたこと、多くの先生から頂いたアドバイスなどを書いています。
いわゆる「教員採用試験の対策」について
今や、ほとんどの自治体が教員採用試験の結果についての詳細な情報公開をしています。
私が受けた神奈川も例外ではなく、もし情報公開請求をすれば、1次試験の点数、論文の点数、面接の点数、実技の点数、合計点などを知ることが出来ます。
しかし、点数の配分までは公表していません。
偏った対策が取られるのを防ぐためです。
私もこれには賛成です。
しかし、時々、こんなことを耳にします。
『単なる就職試験では無いのだから、教採の試験対策なんて、教師を志す者として卑しい行為だ。予備校なんてもってのほか!』
言わんとしていることは心情的に理解できますが、実際に教採の対策をしていて気が付いたことがあります。
「現行の教員採用試験のシステムは、いわゆる試験対策だけを行ってきた受験者は落ちるシステムだ」と。
なんせ、私自身、落ちた年は予備校まで通って対策をしていましたから。
受かった年は予備校なんて講師の仕事で忙しく、通えませんでした。
しかし、忙しさにかまけて対策ゼロで受かるほど有能でない私は、「教師の志をもって」、試験対策に励みました。
本気で対策に取り組めば、教師としての素質を育んでくれるような気がしています。
ある意味、試験対策は教員志望者の「初任研前」研修です。
「ピグマリオン効果」を覚えて、そうそうと共感し、生徒にそれを心がけて接したり、答申などを読む中で、教育の目指す姿を確認できたり、(結構答申って熱い言葉が多いです。) 論文対策を行う中で、日ごろから教育について考え、先輩の先生と語り合ったり・・。
とにかく、皆さんは細切れの時間の中、教師を目指すための勉強をされると思います。
一生懸命、対策を取ってください。
先生の卵として一つ大きく成長できると思います。私が行った対策方法も参考にして頂けると幸いです。
しかし、対策だけでは試験に落ちます。
常に、子どもへの情熱を忘れないでください。
子どもと生きながら、教育にのめり込みながら、教職への志を高め、筆記試験、論文、面接などの対策をとって下さい。
それこそ、本当に効率の良い対策です。
だから、講師をしながら、試験を受けるというのが、ベストだと思います。正規の教員になった後の事を考えると。
私が落ちたときと受かったときの違いは、単純に「子どもと接した時間」の長さでした。
やはり、面接でも言葉に力が入るんですよね。同じ言葉を放つのでも。
「生徒との信頼関係を大切にする」っていう言葉、当たり前ですが、経験、実感があって言うのと、ただ対策本にそう書いてあって、それを言うのとでは雲泥の差が出ると思うんです。
面接官はそこを見ています。表面的な対策で繕えない人間性を評価したいと思っているのでしょう。
「試験合格がゴール」の表面的な対策でなく、教師としての最初の通過点としての「研修」だと思って対策を取られると良いと思います。
「先生になる」ことより、「先生でいる」ことの方が難しいのですから。