大学時代という期間は、人生の中でももっとも自己投資ができる、自分を磨くことが出来る期間です。
社会に出ると、自分のための勉強は二の次、もしくは三の次になってしまいます。
そして、これはよく言われる事ですが、社会に出てから初めて勉強の有り難さ、楽しさ、貴重さに気付く人も少なくないようです。(私もそうでした。)
まずは勉学を第一に考えて大学生活を送って下さい。
1年の内から、しっかりと成績をキープすることが後に繋がります。
(私学の教員採用試験では、大学の成績証明書が必須です。一般の就職活動もですけどね)
教職課程を追加で取ると言うことは、なかなかハードな生活になると思いますが、それでも、一日中、自分のためだけに勉強できるというものは、社会人からみたらとても羨ましいことです。
大学生活を充実させることは、教員として、いや、社会人としてのスタートを有利に導いてくれます。
教員採用試験にかかわらず、面接官に、「大学で何を学んだ?何が大変だった?成し遂げたことは?」
などと聞かれて、答えに迷ってしまうでは、「この人は大学で何をしたかったのだろう」ということになってしまいますよね。
私からのアドバイスは、とにかく勉強を第一に、課外活動やボランティア、アルバイト、部活動、サークル、色々な活動に参加して、自分を磨くことが大切、ということです。
取り組むことは何でもいいので、そこから何を学んだかが勝負になります。
新卒で教員採用試験を受ける人は、自己PRは高校、大学での事項になるでしょう。
他人にしっかりとアピールできることを、大学生活で経験して下さい。何でも良いのです。
参考までに、某教育委員会の採用試験、自己アピール書の注意書きを掲載します。
(2次試験の資料になります)
この自己アピール書は、受験者の皆さんに自らの経験や能力の内容、経験や能力等をアピールしてもたうためのものです。
だれにでも経験や能力等はあるはずです。自己アピール書に自己の誇りに思っている経験や能力等を記入することで事前に過去をふり返り、自己をアピールしていただきます。
試験当日、個人面接の中でその内容についてお聞きします。なお、その経験や能力自体の優劣を評価するものではありませんので、ありのままの自己を表現して下さい。
【経験等の例示】
○ボランティア活動、地域活動、青少年育成活動、自然保護活動、海外援助活動、サークル活動、スポーツ、学校での課外活動などの活動歴
○大学等での研究、自主的な研究、公的資格取得などの学習歴
○民間企業等での職歴
○その他趣味や特技など、どのようなものでも結構です。
多少のヒントになったでしょうか。
今がその時だと思います。じっくりと時間をかけて、自らが誇りに思える経験や能力を身につけて下さい。
そういったものは、1次試験合格後からでは、どうにも出来ませんから。
大学在学中にしておいたほうがいいこと
大学時代では、自分の進路をいよいよ決定しなければなりません。
教職に就くことを迷っている人も、そうでない人も、まずは上記に挙げたことに励んで下さい。
プラス、しておくといいことを紹介します。
それは、塾のアルバイトです。
多くの子ども達とふれあって、子どもとの対応の仕方、授業の効果的な方法を学んで下さい。
そして何より、「子どものために一生懸命になっている自分」「やりがいを感じている自分」を見つけて下さい。
これは先生としてはとっても大切な素質です。
塾で場慣れをしておくと、教育実習が幾分楽になると思います。
(少なくとも教壇でがちがちになってしまうことは無いはずです。)
あと、色々な科目にチャレンジして下さい。というか、塾側から要求されるはずです。
私は専門の英語を初め、国語、数学、社会の4科目を教えていました。
予習がとても大変でしたが、これが意外に後々役に立ったのです。
一点だけ注意点。
塾でアルバイトをしていると、塾長などから、週4などのハードなシフトを要求されることもままあります。
個別指導もやっている塾なら、そちらのヘルプに回されることも。
子どもが相手なので、ふあふあ~っと生徒の顔が浮かんできて、塾長のお願いを断ることが出来なかったりします。
しかし、何事もバランスが大切です。
それで、学業がおろそかになってはやはりダメだと思います。
これは自分自身への反省です。
私の大学時代といえば、塾と家庭教師が6割、音楽3割、勉強1割のとてもお手本にはならない大学生でした。
塾でのバイトはオススメです。しかし、せいぜい週2くらいがいいとこではないでしょうか。
話を元に戻します。
もし、塾で子どもと接する中、そこに喜びを見いだせないようなことがあれば、先生の道はひとまず延期にしたほうがよいです。
自らの進路を決定するためにも、大学時代は「子どもと過ごす時間」を確保した方がいいです。
採用試験の準備はどうする?
まず、どんな種類の試験があるのかをしっかり確認してください。
公立の先生志望なら、該当教育委員会、私立の先生なら、その学校の求人案内を確認しましょう。
公立なら、ほとんどの自治体が1次試験で、一般教養、教職教養、専門教養、論文、集団面接
2次試験で、個人面接、模擬授業、論文、討論、実技試験、ロールプレイングなどが課されています。
私立は3次試験まであるところも多く、1次で専門教養、論文、2次で個人面接が主です。
さて、大学ではどんな勉強をすればよいかアドバイスさせて頂きます。
専門の教科をしっかり勉強 (専門教養試験対策)
専門教養試験を突破するためにも、大学での講義などを通して専門の学力を存分に高めて下さい。
どんなに子ども観、教育観がしっかりしていても、教科の専門性がなければ先生としては不十分です。
「教師は授業で勝負する」と言われています。しっかり専門性を磨いて下さい。
英語が専門なら、最低でも英検準1級、TOEIC900は目指した方がよいです。
(横浜は英検一級もしくはTOEIC900以上で1次試験免除、神奈川は英検一級もしくはTOEIC780以上で専門教養免除です。)
教職課程の授業もフル活用 (教職教養試験対策)
教員採用試験の教職教養は大学で勉強するのです。
ただ、予備校や市販の問題集の様に効率良く試験に受かるように教えてはくれません。
大学側は試験に受からせるのが第一の目的ではないからです。
ある程度ポイントを押さえることは必要ですから、市販の参考書や問題集を購入して、それを副教材にしてもいいかも知れませんね。
とにかく大学での講義をフル活用して、教職教養の対策にあてて下さい。
一般教養は高校入試から高校1年レベル (一般教養試験対策)
公立での受験を考えている人は一般教養試験は避けて通れません。
一般教養は、すこしやっかいです。
なんせ、勉強するモチベーションが見いだしにくくありませんか?
「なんでこの年になって専門外の勉強をしないといけないのだろ・・・。」
皆さん、一般教養では苦労していると思います。
まずは、採用試験の過去問を買って、一般教養の出題領域を確認してください。
大体の自治体が、高校受験レベル、もしくは高校1年レベルです。
ということは、、、
塾や家庭教師で、多くの科目を教えることは、結果的にすばらしい一般教養対策になるのです。
私は前述の様に、大学時代で塾と家庭教師をかけもちしながら、主要5科目の理科以外全てを教えていまして、高校入試ならその4教科はほぼ満点をとれる実力はありました。
だから、対策としては理科しか勉強をする必要がありませんでした。
(技能4科目は完全に捨てました)
別に塾講師をしなくても、早いうちから独学で勉強していけば良いだけのことですが・・・。
大学時代が勉強に一番集中できる時期
大学時代が、教員採用試験の勉強に一番打ち込める時期です。
社会人になれば、仕事の合間を縫って勉強をしなければならず、大学生の受験者に対しては大きなハンデがあります。
まずは、このアドバンテージを最大限に活用して下さい。
しっかりと前もって勉強して、教育実習の後の試験に備えましょう。
(実習中は試験勉強なんかしている時間は皆無です。
教育実習のことについてはこちらも参考にして下さい。
また、詳細な試験対策はこちら(1次試験)とこちら(2次試験)もチェックして下さいね。