40歳代後半で見事、福岡県の教員採用試験に合格されたテル坊さんの合格インタビュー。新卒とは立場が違うという意識を持ち、難関の高校採用を勝ち取った合格体験記をお届けします。
●受験した年 2017年(2018年度試験)
●受験自治体 福岡県
●校種 高等学校
●教科 地理歴史(歴史)
いつから先生を目指していたか
2009年だから38歳のとき。
いろいろな仕事を経験する中で、お母さん世代がにこやかに子供のことを話す姿に影響を受け「たくましい心を持つ子
供を育てたい」と考えるようになった。そして教員になる決心をする。
いつ頃から勉強をはじめたか
本格的には2016年から。
どのような環境で勉強を継続していったか
公立高校で講師(臨任・非常勤)をしながら。
毎日どれくらい勉強していたか
専門教養を中心に毎日1時間から1時間半。
勉強のコツは(一般教養、教職教養、専門教養、論文)
専門教養はセンター試験の模試問題集&センター対策問題集を各1冊
(世界史・日本史・地理)&センター試験の過去問(約5年分)。
地理が苦手だったので高校生用の問題集を1冊仕上げる。論文は予備校の課
題を必ず仕上げる(全部で20回くらい)。
2次試験の対策は何をしたか(面接、実技試験など)
予備校に通ったので、そこで集団討論・模擬授業・論文・個人面接の
課題をこなしていった。
予備校などは通ったか
講師を主な対象にしていた予備校と教職員組合主催の講座に通う(約
1年間)。
小・中学校志望者もいたので、特に模擬授業における語りのアイディアという点で大いに役立った。
また、教職教養の勉強からかな
り離れていたので、もう一度「教育」について見つめ直す良い機会とな
った。
どのように情報収集をしたか
ネットで他県の教育委員会が出している教育方針や授業実践を収集し、
主に人物評価試験における語りの参考にした(集団討論、模擬授業、論
文)
教員採用試験の勉強で、何が一番大変だったか
勉強時間の確保。前にも書いたが、講師をしながらの準備だったので、
部活動のシフトを相談したり、土日に学校行事がある場合に管理職に相
談したりして、勉強時間を確保した。
「勉強時間がない」と100回言ってもしょうがない。時間は自分でつくらないと永遠にできない。
モチベーションを維持する方法
「教諭になって自分の思う教育がしたい」「今、勉強しないでいつす
るのか?」「40歳代後半、あとがない」この3つを常に頭の中に入れて
準備に臨んだ。
試験内容について(筆記試験、論文テーマ、面接の内容、実技試験な
ど)
一次試験は集団討論と専門教養(自分の場合、講師経験者の特例が認
められて教職教養・一般教養は免除)。二次試験は適性検査・論文・模
擬授業・個人面接。
これからの受験生に一言
特に講師の方々へ。筆記試験免除を甘く見てはいけない。
それだけ人物評価のハードルが上がるということ。
日頃から講師としての生活を見つめ、自分の授業実践や教育活動の経験を絡めて試験課題の答えを導き
出す訓練をしておかないと、一般論や抽象論を語ってもダメ。
新卒とは立場が違う。ようやくこれができたから、自分は46歳で合格できたと思
う。
あと、予備校に通うのも一考かと感じた。
教採を受ける同じ仲間がいて、互いに刺激を与え合い、切磋琢磨できる環境をつくりやすい。
決して「卑しい」こととは思わない。何かしらの参考になれば、幸いであ
る。