教員採用試験の小学校教諭(全科)では英語による人物試験を行う自治体が増えています。中学校・高校の英語科受験者の英語力ほどは必要ないものの、いったいどのくらいのレベルが要求されているのでしょうか。
この記事では、2019年に英語の人物試験を実施した自治体の募集要項をもとに、小学校教諭受験者が求められている英語レベルや対策のポイント、過去問をまとめてあります。
中高の英語の英語面接については、英語2次実技試験の対策方法は?をご覧ください。
各自治体における英語面接の実施状況
小学校教諭全科受験者(小学校英語コースなどは除く)に英語による人物試験を実施している自治体は全国の6分の1ほど。試験内容は受験地によってさまざまです。
英語の対面試験がある自治体
【宮崎県】 外国語活動で活用する簡単な英会話
【香川県】 外国語活動で活用する英会話
【滋賀県】 外国語活動の中で必要とする簡単な英語によるコミュニケーション
【沖縄県】 英語の質問あり
【長崎県】 英語による簡単な質疑応答
【山形県】 英語による簡単な自己紹介と英会話
【鹿児島県】英語による簡単な自己紹介あり(小学校特別支援も)
【北九州市】小/小特において英語実技としてあり(簡単な日常英会話、中学卒業程度)
【佐賀県】日常英会話程度 5分間
【秋田県】日常英会話
【大分県】当日提示されるテーマに基づいたスピーキングテスト
【福岡県】英検2級程度
実施自治体の中では難易度高め福岡県。個別の対策が必要ですね。
英語による対面試験がない自治体
<北海道・東北>
北海道、青森県(2019年度から廃止)、岩手県、宮城県、福島県、仙台市
<北陸>
石川県、富山県、福井県、新潟県、新潟市、
<関東圏>
東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市、埼玉県、さいたま市、栃木県、群馬県、千葉県・千葉市、茨城県
<中部>
山梨県、長野県、岐阜県、愛知県、名古屋市、静岡県、静岡市、浜松市
<近畿>
兵庫県、神戸市、大阪府、大阪府豊能地区、大阪市、堺市、京都府、京都市、奈良県、和歌山県、三重県
<四国>
島根県、徳島県、高知県
<中国地方>
鳥取県、岡山県、広島県/広島市、島根県、山口県
<九州>
福岡市、熊本県、熊本市
九州地方の自治体で英語による試験を多く取り入れていることがわかります。
英語面接対策のポイント
1. 英検3級程度の英語力でしっかり伝える
小学校全科の英語面接では、英語による簡単な質問、日常英会話、中学卒業程度の英語力を要する試験内容ですから、総合的に英検3級程度の英語力が目安と考えられます。
無理に難しい単語や熟語を使う必要はありません。
利き手の立場にたってわかりやすい英語で話しましょう。
2. 答え→理由で答える
試験官の質問には一問一答形式ではなく、答えの理由も言えるようにしておくことが理想です。
3. 英語での指示や相づちを使えるようにする
授業内で子どもに指示をだしたり、褒めたりするときに使うフレーズは必須。また、授業を盛り上げる表現や相づちなども、想定される場面に応じて使えるようにしましょう。
英語対面試験における過去の質問内容
過去に出題された質問内容をまとめました。
・自己紹介してください。
・好きなものは何ですか。それはなぜですか。
・好きな動物はですか。それはなぜですか。
・今日ここヘはどうやって来ましたか?
・夏は暑いですが、そのような日はどのように過ごしますか?
・学生時代の思い出を教えてください。
・何をすることが楽しいですか。
・休日の過ごし方について教えてください。
・外国語活動中に子供に使う指示フレーズを3つ教えてください。
・外国語活動中に使う褒め言葉をあげてください。
・これは何ですか、?(身の回りの物)
・どの国に行ってみたいですか。
・好きな季節はいつですか。
・趣味は何ですか。
・大学での専攻は何でしたか。
・英会話は好きですか。
・教師になりたい理由。
・昨日は何時に寝ましたか。
・活動中の子供に指示を出したい時。
・発表している子供の声が小さいので、大きく発話させたい時。
・質問の意図がわかったか確認をするために手をあげさせたい時の指示。
英語の試験を楽しめるくらいにまで対面練習を十分にしてくださいね。
また、もっと詳細な英語質問集が欲しいという方は、以下のHPが参考になります。
以上、小学校教諭全科の英語による対面試験における対策のポイントをお届けしました。