教員採用試験では論文試験(論作文)を課している自治体が圧倒的多数です。中には1次試験から論文がある自治体もあります。しっかり対策をして試験に臨みましょう。
1次試験で論文も。筆記試験の勉強と平行して準備が必須。
1次試験で論作文がある自治体、2次試験で実施する自治体、また2次試験であるが、1次試験と同日程で実施する自治体(神奈川・横浜など)様々ですが、筆記試験の勉強と平行して論文対策も進めていかなければなりません。
私は論作文がとても苦手でした。1年目は特に準備不足もたたって、ぼろぼろの出来だったと感じています。
私がとった論文対策を紹介します。
時事通信社
論題が多数載っていますので、大体の傾向などを掴めます。
また、市販の過去問題集で受験する自治体の傾向を掴んでください。
この本で多くの論作文を読むことが出来ます。
ああ、こんな考えもあるのかと、とても参考になることもありました。
逆に、これは無いよなぁと感じるものもありました。
教員採用試験 論作文の合格指南書
協同出版
この本は元東京都指導主事の方が書いた本で、アドバイス一つ一つに説得力があります。
論題なども、とても豊富で、それにそって書いていけばかなりの力が付くと思います。
この本は断然オススメです。
私は新たな論題を得るために購入しました。
上記の本を使って、論題と回答例をチェックし、自分なりの論文を作成していきました。
結局、私が用意した論文は7つ。これだけやれば、どんな論題がきても応用可能だろうと考えたのです。
「いじめ」「思考力・判断力・表現力の育成」「学習意欲・習慣の育成」「公共の精神や規範意識の醸成」
「優れた教師の条件」「コミュニケーション力の育成」「生きる力の育成」
実際に本番の試験では「教師として大切な素質」についての論題でした。
ですから、「優れた教師の条件」で論じたものをベースにスラスラかけました。
話は戻りますが、それぞれの論題について、じっくり時間をかけながら、論文を作り上げていきました。
だいたい、一つの論作文で2~3時間はかかったと思います。
論作文の9つのポイント
私が論作文を作成する中で気をつけたことは、
- ・一文を短く、わかりやすく。
- ・誰かの格言や教育論をコピーしない。マネしない。
- 正解を書こうとせず、自分自身が感じていることを自分自身の言葉で述べる。
- 起承転結を意識する。
- 実体験、エピソードを紹介する。(これがないと説得力がない)そこから学んだことを述べる。
- 論題を正しく把握する。論題にしっかり答える。自分に都合良く解釈しない。
- 「~である」体で統一。
- 自慢話をしない。成功談は述べて良いが、これからどうすればもっと伸びるかを書く。
- 他の人(勤務校の管理職の先生など)に見てもらう。
特に9は可能であれば絶対おさえてください。他の人にアドバイスをもらうことは必須です。
教員の経験があると断然有利な論作文
私は幸い、臨時任用職員として、学校現場で働きながら受験をしていたので、実体験を重ねる機会はとてもあって、論文などにも生かすことが出来ました。
また、国語の先生や、校長先生などにも論文を見て頂けたこともとても良かったと感じています。
論文は言うまでもなく、書かなければ上達しません。やはり書くことが一番の対策だと思います。
書く中で、自分の無知を知り、教育について苦悩する機会を持つことは、とても大切なことだと感じています。
論文に取りかかる中で、教師の素質を是非磨いてください。いい論文はすぐに出来てしまうことなんてありません。じっくり時間をかけて、自問自答を繰り返しながら、他の人のアドバイスなどをもらいながら取り組んでください。
読書は大切。書くことと読むことは表裏一体
以上の本を筆頭に、齋藤孝さんの著作はどれも面白いです。
教師は教育のプロなんだと改めて奮起されました。
論文に直接には役に立ちませんでしたが、色々な教育に関する書籍を読むことで、文章構成力などを磨くことが出来たと思います。
また、新たな切り口、アイデアを考えるきっかけとなった本もあります。
論作文の対策として、やはり読書は大切です。