大阪府教員採用試験における個人面接対策のポイント。面接評価の観点、求められている人材、自治体が求める教師像、過去に出題された質問内容がまとめてあります。
個人面接における実施試験と評価の観点
全校種に渡って行われる大阪府の個人面接試験は2次・3次に実施。評価の観点は試験毎で違います。
【2次試験】 個人面接のみ (10分程度)
《評価の観点》
・社会人として望ましい態度か。
・望ましい対人関係を築ける資質があるか。
2次試験の個人面接では、主に社会人としての資質・能力についてみられています。
謙虚な態度、明るく生き生きとした印象で適切な言葉遣いに気をつけて面接に臨みます。
【3次試験】 模擬授業+個人面接 (およそ4分30秒+約15分)
3次試験では、模擬授業終了後に引き続き、個人面接が実施されます。
《評価の観点》
・教育を取り巻く状況や課題を理解しているか
・教職について理解し、意欲をもって取り組む姿勢はあるか
・教員としてふさわしい実践的なコミュニケーション能力を備えているか
受験地における教育の現状や教育課題についてですが、内容を知っているだけでは面接で対応できません。
「大阪府教育振興基本計画」や「大阪教育力の向上」などで実態を把握し、どうやって子どもたちを自治体のめざす方向へと導いていくのかが面接官の興味のあるところです。
いままでの経験からの強みを生かし、受検地の教育課題にどう立ち向かっていくのか、どう改善していきたいのかを自分なりにまとめておきます。
個性的・独自性に富んだ話をする受検者に、試験官は興味持ってくれるはずですよ。
大阪府ではどんな人材が求められているか
今年から専門性の確保ということで、「社会福祉士」「公認心理士」「臨床心理士」の資格所持に関しては加点対象となりました。
こうした資格が教師への道に役立つことはいうまでもありませんが、教員であれば、人に対して思いやりを持った行動や相手に伝えようとする発言の前に、まずは相手への理解が不可欠です。
資格の所持の有無は関係なく、全受検者に共通して備えておくべき専門性と捉えなくてはなりません。
大阪府の求める教師像
○「豊かな人間性」
何より子供が好きで、子供と共感でき、子供に積極的に心を開いていくことができる人
○「実践的な専門性」
幅広い識見や主体的・自律的に教育活動に当たる姿勢など、専門的知識・技能に裏打ちされた指導力を備えた人
○「開かれた社会性」
保護者や地域の人々と相互連携を深めながら、信頼関係を築き、学校教育を通して家庭や地域に働きかけ、その思いを受け入れていく人
大阪府の求められている教師像は上記3点。キーワードに対して、自分なりの方法や手立てをまとめておくといいですね。
例えば、
子供に積極的に心を開いていく→どうやって?
自律的に教育活動に当たる姿勢→日頃の振る舞い方は?
専門的知識・技能に裏打ちされた指導力→指導力のどう高める?
保護者や地域の人々と信頼関係を築くには?
など、自分自身があやふやで答えにつまるところは面接における伸び代とも言えるところですから、細かく読み解いて自分の言葉でまとめておきます。
面接の答えがつまった引き出しは多ければ多いほどいいですよ。
個人面接の質問内容
過去に大阪府で出題された個人面接における質問内容です。
・大阪府の魅力は何か。
・私立ではなく、公立を受験した理由。
・大阪府はあなたの地元ではないが、いづれ地元に帰る気はないのか。[自分のこと]
・スポーツ経験はあるか。どんなところが好きか。
・ボランティア活動で身につけたことは何か。
・人からかけてもらった言葉で影響されたことがあるか。[これまでの経験を通して]
・(講師経験者に対して) 今まで勤務した学校の中で現代の子供たちを表しているような特徴的な事はあったか。
・いままでの仕事が教職にどう活きると思うか。
・(講師経験者として)生徒との関係でうまくいっているという判断を何でするか。
・(社会人経験者に対して)社会経験が教職でどんな教育活動へと生かされると思うか。[教育観]
・あなたにとっての理想の理想の教育とは何か。
・専門教科以外で生徒に伝えたいことは何か。[児童・生徒との身につけさせたい力・関わり方や指導力]
・居眠りなどして授業に参加しない生徒にどう対応するか。
・勉強についていけない子どもや児童にどう対応するするか。
・良い褒め方とは。
・生徒に注意をしたら胸ぐらを掴まれた。どう対応するか。
・クラスに学習意識の低い子どもや生徒がいたらどう対応するか。
・教師としてして、子どもや生徒の個性をつぶさないようにするにはどうしたら良いか。
[児童/生徒・保護者への対応・トラブル]
・話をきかない保護者に対してどう関わっていくか。
[その他]
・クラス担任制の小学校制度のメリット、デメリットは。
・反対意見の教員がいる場合、どのように折り合いをつけるか。
・教員なったと仮定して、不安に思っていることはあるか。
・学校と地域が関わりを持つ必要性はないか。
・(小学校受験者に対して) 希望の学年はあるか。理由も示せ。
・学校の先生の一番大変部分はどんなところか。
・教材研究にかける時間はどのくらい必要だと思うか。
・面接の練習はどのようにしたのか。
・私立と公立の違いは具体的になんだと思うか。
・子どもや生徒にとってどんな教材媒体がやる気を引き起こすと思うか。
受検地への理解は自治体への愛着にもつながります。関連資料を熟読して面接対策に役立ててくださいね。
以上、大阪府教育採用試験の2次試験における面接対策のポイントをお届けしました。