福井県の2次試験で実施される個人面接ですが、1次試験の合格通知の受け取りから10日前後に行われるため準備期間がありません。合格通知を待たずに早急な準備が必要です。
個人面接試験の実施傾向
時間:20分程度
試験官:3人
個人面接試験単体で行なわれます。集団面接のように他の受験者に気を使うこともありません。志望理由、教職に対して巡らしてきた強い思いを思う存分アピールしましょう。
個人面接試験に備えるポイント
ポイント1:福井県が求める教師像を知る
○専門分野に偏らない幅広い教養を身につけ、自立した社会人としての良識や幅広い視野を持った人
○子供たちはもとより、同僚や保護者、地域の方とも円滑な人間関係を築き、課題に対して臨機応変に対応できる人
○教育に対する情熱・使命感に燃え、常に学び続ける向上心を持った人
求められている教師像への深い理解は、個人面接試験の対策において非常に役立ちます。
なぜならば、求められている教師像に挙げられていることは個人面接の質問内容でもあるからです。
例えば、3番目の「同僚や保護者、地域の方とも円滑な人間関係を築き」の部分は、過去、様々な自治体で出題されています。
このように形を変えて聞かれるのです。
ですから、受験地が求めている教師像への理解は個人面接対策には非常に効率的で有効な手段ということがわかります。
決して、目を通し程度のものではないんです。
試験官は上記の教師像に合致すると感じられる教師を求めています。
ポイント2:勤務地について
福井県での勤務は僻地学校になる可能性があります。福井県は僻地枠を設けておらず、合格後に決定する勤務校は、福井県全域が対象であるためです。
そのため、
・僻地教育
についての質問は想定しておきましょう。地域性が大きく変わっても、福井県の教職員の1員として教師を志望している旨を強く伝えることが大切です。
ポイント3:校種・教科における質問について
福井県の個人面接試験では、教職に関わる基本的な内容に加えて受験する校種・教科にまつわる質問も過去に出題されています。
・学年ごと、どんなところに指導での難しさを感じるか。(小学校)
・読書量を増やすためにできる取り組みは。(中学・国語)
・良い授業とはどう言う授業のことをいうのか。(高校・数学)
・通級で大変だと思うこと。(特別支援学校)
小学校では発達段階の理解に基づく適切な指導法、中学・高校では教科の特性を生かした取り組みや専門性を問われる質問、特別支援学校志望者には配慮の必要な子供や生徒への理解についての内容が過去に多く出題されています。
ポイント4:福井県の教育に対する取り組みを知る
福井県の子供達は学力・体力ともにトップレベルです。その理由をさぐるには、福井県教育振興基本計画を参照すると良いでしょう。
教育振興基本計画には、自治体のおかれている教育の現状や教育課題、目指す教育像、教育への取り組みの詳細が載っているからです。
関心のある取り組みに対して、自分がどの様に関わっていきたいか具体策などをあげられるようにしておくと面接対策として万全ですね。
合格後の自分にも必ず生きてきますよ。
面接の質問内容
福井県で過去に出題された質問内容をまとめました。
・合格するためにどんな対策をしてきたか。
・僻地でもやっていかれるか。
・福井県のどこでも勤務可能か。
・(講師経験者に対して)現場を知って身についたことは。
・(講師経験者に対して)大変な子供がいるか。どのような対応をしているか。
・SNS利用からの生徒間トラブルがいままであったか。
・いじめ問題に関わったことがあるか。
・教員の資質の中ですでに備わっているもの、これから補わなくてはならないものはなにか。
・板書をする上で注意するべきことは何か。あなたはどんなことに気をつけているか。
・将来に希望を持たせるために、子供や生徒にはどんな関わり方をしているか。
・ネットやスマホを使う上で、子供たちにはどんなことを伝えたいか。
・いじめを未然に防ぐために、日頃からどのようなことを気をつけるか。
・保護者に対して誤解を招いてしまった場合、どのような対応をとるか。
・働き方改革により以前より教師の働き方が改善しつつあるが、やって行く自信があるか。
・友人との付き合い方は。
・理想の教師像とは。
・自分のどの部分が教師に向いていると思うか。
・最近の教育ニュースで関心のあることはあるか。
・ストレス解消法、リラックスする方法があるか。
・友達から自分はどのような評価をされていると思うか。
・受け持ちクラスに覇気がない子供がいる。どのように対応するか。
・落ち着きのないクラスはないが原因だと思うか。
・教員にとって一番大切だと思う資質はなんだと思うか。
・大学時代に熱心に取り組んだことがあるか。
・どのような学級経営をしていきたいか。
・子供が自分のメールアドレスを聞きにきた。わからないところの質問だが、どのように対応するか。
・自分の長所と短所を知っているか。それを教育にどう生かしていくか。
・手本にしたい教師とはどんな人だと思うか。
・クラスに発達障害の子供がいるときの配慮の仕方。
2次試験は息をつく暇もなくやってきます。受験地の出題傾向をつかんで個人面接に臨んでください。
以上、福井県における教員採用試験の個人面接対策のまとめをお届けしました。